吹き抜ける風 自由が丘


 ZENは、これまで東急東横線自由が丘駅前周辺の風景を、セレブな女性たちがもったいぶって歩くこじゃれた町といった印象を持ち、その偏見からすべてを見ていました。
 しかし、3月2日、自由が丘駅西側にある熊野神社の境内に通リすがりにたまたま入った瞬間に素晴らしい霊を受感し、自由が丘に対するイメージが全く一変してしまいました。どういう霊かを言葉で言うのは難しいのですが、あえていうと次のようなメッセージでした。
『あなたは、ここでは何を始めてもいいんですよ。さあ、何でもおやりなさい。自由です。ここは本当にそういう場所なんですから。』
 私はこのとき、自由が丘の地霊というものを確かに感じました。
 私が受感した霊は、一つではありません。それはコーラスのように響きあっていました。ちょうど今、ヒットしている曲「千の風になって」の中の歌詞のように、実に爽やかに”吹き渡って”きたのです。

 この自由が丘の名称は、地主だった栗山久次郎さんの人徳がなければ生まれなかったし、統制下の戦時中に、政府に抵抗して自由を必死で守った人たちがいなければ、現在の繁栄はなかったでしょう。また、ここには黒柳徹子(トットちゃん)さんが通った自由が丘学園がありましたし、石川達三や石坂洋次郎ら作家が自由が丘文化人メンバーとして、この地を舞台の作品を書いたりもしました。
 しかし、そうした知識は受霊後に、自由が丘のことが急に気になってあわてて知った次第で、すべては熊野神社で受けた霊が発端です。ZENはベストセラーだった黒柳徹子さんの著書を読んでいませんでしたし、ましてや自由が丘が舞台だとは全く知りませんでしたから。

 自由が丘を単に女性ファッションの町と考えることは、間違いです。それはたまたま現在、ファッションや雑貨や喫茶などが興隆しているだけの話であって、熊野神社に集まって横溢する地霊がある限りは、姿を変えて、さまざまな新しい流行が奔放にここから発信していくでしょう。

 自由が丘を一番象徴しているのが、東横線にひっつくように小さな店舗が軒を並べる自由が丘デパートです。ここにはさまざまな業種の個人自営業種がさまざまな商品を販売しています。

 私が受感した霊は、自由を呼び覚ます霊でしたが、それは一人一人の個性を一人一人がのびのびと解放するように促すものでした。ですから、特定の人に呼びかけていないのです。もし、そうであれば、一人の有力者が出て、その人が町を仕切って、カラーを決めてしまうでしょう。自由が丘という場所は、徹底した自由自治のスピリットに賛同する人たちが日本中から集合する霊的センターです。従って、和気あいあいとしながら、ごちゃごちゃとしていて、都市計画の整然さとは無縁です。
 それから、熊野神社の直接の霊域から外れて新たに形成された自由が丘の拡大圏がありますが、中心部に入れなかった人たち、遅れてやって来た人たちがさまざまな営みをしています。そうした人たちにとって、自由が丘という名前のうちにあることが連帯を呼び覚ましています。ですから、外側にあるからといって決して疎外してはいけないと思います。そうしたものを強く支えているのが、過去にこの場所に生き、そして現在ここに住んでいる人々のスピリットの共鳴です。

 日本の中でも、こうした霊的スポットはそう多くはないでしょう。しかし、ZENはこれからも自分の身体を通過する経験を通じて、言い当てていきます。例えば、元理研があった文京区の本駒込2丁目、ここも霊的スポットです。そこに生きた人の強い真理探究への願いや思いが、今生きている人たちに強く呼びかけている場所です。もしもあなたが霊感力の持ち主であったなら、この地を一度訪れてみてください。

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